コロナ感染拡大防止のため「2022年度春季」はオンライン開催とさせていただきます。
ご挨拶

相原 博昭 東京大学 理事・副学長
グレーター東大塾は、先端専門性に焦点を置き、現実社会の身近なテーマを取り上げて、塾長となる教授の指導のもとに展開するユニークなものです。一般教養の講義というレベルを超えて、大学と社会が連携して第一線の課題に取り組み、社会変革を駆動していくネットワークを構築する、それが本プログラムの目的です。
各方面から、広くご受講くださることを願います。
グレーター東大塾
監 修
グレーター東大塾企画委員会 委員長
津田 敦
(東京大学 執行役・副学長)
概 要
- 場 所
- Zoomによるオンライン開催
- 時 間
- 18時00分~20時30分
- 期 間
- 半期、10コマ
- 規 模
- 塾生300名程度
- 参加費
- 企業・法人、個人 5万円(+消費税)
大学生 2.5万円(+消費税)
特 色
- ● 先端・専門性の高い現代社会的テーマ
- ● 塾長の個性を尊重した多種多様なプログラム
- ● 外部講師も含めた実践的内容
- ● 塾生参加による 共同研究・政策提言なども視野

塾長
越塚 登
東京大学 大学院情報学環
教授
〈プロフィール〉
1994年 東京大学大学院 理学系研究科 情報科学専攻 博士課程修了、博士(理学)。2019〜2021年 学環長を務める。専門は、情報科学。主に、オペレーティングシステム、IoT(Internet of Things)、データ工学、スマートシティなどの研究にとりくんでいる。デジタル庁 デジタル社会構想会議委員など兼任。

副塾長
道方 孝志
東京大学 大学院情報学環
准教授
〈プロフィール〉
2002年東京大学大学院修士課程修了。2007年カーネギーメロン大学ハインツ・スクール公共政策学修士課程修了。
行政分野、国際機関等の経験を経て、2021年より現職。専門は、情報通信技術政策。
今回のテーマ
デジタルは
何を社会にもたらすか
塾 長 : 東京大学 大学院 情報学環 教授
越塚 登
現代は、デジタルの時代である。デジタル技術はコンピュータ上で自動処理できる形式に情報を符号化する技術である。それによって我々人類の叡智を生物としての人間の頭脳では不可能なほどに大規模かつ高速に集約して扱うことが可能になり、有益な知見をこれまでにない程に高速かつ低コストで得られるようになった。デジタル技術は、従来は主に学問や科学の場面で用いられることが多かったが、現在は産業やビジネスのみならず、行政や医療、教育など、または家庭や個人に関することまで、様々な社会課題の解決に資することが期待されている。まさに「デジタル社会」の到来である。
我が国も、第五期科学技術基本計画において、目指すべき未来の社会として、実世界と仮想世界をデジタル技術で結合した、Society 5.0を提唱している。2021年には政府にデジタル庁が発足し、さらにデジタル田園都市計画やデジタル臨調といった政策が矢継ぎ早に打ち出され、我が国の屋台骨がデジタル技術を用いて再構築されようとしている。
本塾では、技術や法制度、経済、教育、人間などの多方面からの講義とディスカッションを通して、今後のデジタル社会のあり方を探りたい。
講 師
グレーター東大塾では課題に精通する第一線教授陣による対話型の講義形式で開講します。
中尾 彰宏
東京大学 大学院工学系研究科 教授
1991年東京大学理学部1994年同大学院修士課程修了。IBMテキサスオースチン研究所、東京基礎研究所などを経て、プリンストン大学大学院コンピュータサイエンス学科にて修士・博士学位取得。2005年より東京大学情報学環助教授、2014年より教授。2019年より東京大学総長補佐兼任。2020年より東京大学総長特任補佐兼任。2021年より工学系研究科教授、次世代サイバーインフラ連携研究機構・機構長。専門は情報通信。5G/IoTに関する複数の産学連携プロジェクトのリーダーを務める。
江崎 浩
東京大学 大学院情報理工学研究科 教授
1987年 九州大学 工学部電子工学科 修士課程 了。同年4月 (株)東芝 入社。 1990年米国ニュージャージ州 ベルコア社、1994年米国ニューヨーク市 コロンビア大学にて客員研究員。1998年10月より東京大学 大型計算機センター助教授、2001年4月より東京大学 情報理工学系研究科 助教授。2005年4月より現職。工学博士(東京大学)。
松尾 豊
東京大学 大学院工学系研究科 教授
2002年東京大学大学院博士課程修了。博士(工学)。2007年より、東京大学大学院工学系研究科准教授。2019年より同教授。専門分野は、人工知能、深層学習、ウェブマイニング。2017年より日本ディープラーニング協会理事長。2019年よりソフトバンクグループ社外取締役。2020年より人工知能学会、情報処理学会理事。
森川 博之
東京大学 大学院工学系研究科 教授
1992年東京大学博士課程修了。2006年より教授、モノのインターネット/ビッグデータ/DX,無線通信システム、情報社会デザインなどの研究に従事。OECDデジタル経済政策委員会副議長、総務省情報通信審議会部会長、Beyond 5G新経営戦略センター長、スマートレジリエンスネットワーク代表幹事、情報社会デザイン協会代表理事、著書に「データ・ドリブン・エコノミー(ダイヤモンド社)」「5G(岩波新書)」など。
高木 聡一郎
東京大学 大学院情報学環 准教授
これまでにハーバード大学ケネディスクール行政大学院アジア・プログラム・フェローなどを歴任。専門分野は情報経済学、デジタル経済論。主な著書に「デフレーミング戦略 アフター・プラットフォーム時代のデジタル経済の原則」(翔泳社)など。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。
石戸 奈々子
慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科 教授
東京大学工学部卒業後、MITメディアラボ客員研究員を経て、NPO法人CANVAS、株式会社デジタルえほん、一般社団法人超教育協会等を設立、代表に就任。慶應義塾大学教授。総務省情報通信審議会委員など省庁の委員を多数歴任。NHK中央放送番組審議会委員等を兼任。政策・メディア博士。著書には「子どもの創造力スイッチ!」など多数。
宍戸 常寿
東京大学 大学院法学政治学研究科 教授
1997年東京大学法学部卒業、同助手、一橋大学准教授等を経て、2013年より現職。専門は憲法、情報法。主要業績として『新・判例ハンドブック情報法』(編著)、『AIと社会と法』(共編著)等。国立情報学研究所客員教授、デジタル臨時行政調査会構成員等。
渡部 俊也
東京大学 未来ビジョン研究センター 教授
1984年東京工業大学無機材料工学専攻修士課程修了、1994年博士課程修了(工学博士)。民間企業を経て1998年東京大学先端科学技術研究センター情報機能材料客員教授、2001年より同センター教授。現在、東京大学執行役・副学長、未来ビジョン研究センター教授(副センター長)、産学協創推進本部本部長、内閣府知的財産戦略本部構想委員会座長、など。
講座内容・日程
講義時間
90分(講義)+ 60分(質疑応答)
18:00~20:30
第1回
4月13日(水)
概 論
デジタル社会の現状と展望
講師 |
東京大学 大学院情報学環 教授 越塚 登 東京大学 大学院情報学環 准教授 道方 孝志 |
本講義では、デジタル技術のこれまでの発展の過程及び、それが社会にどのように受容され、更に社会がどのように変化してきたかを概観する。また、我が国が標榜するデジタル社会の形であるSociety 5.0や、それに向けた、データ駆動型社会やスマートシティ、デジタル田園都市構想に向けた取組を紹介する。その上で、現代のデジタル社会をめぐる技術や社会、人間、文化、等に関する現状と課題について議論する。
第2回
4月20日(水)
デジタル社会とBeyond5G/6G
講師 |
東京大学 大学院工学系研究科 教授 |
COVID-19に対応した経済社会活動の継続のために情報通信の重要性が再認識された。デジタル社会の更なる進展には、大容量・低遅延・多数接続の次世代サイバーインフラ(Beyond5G/6G)によるデジタル革命の推進が必要である。本講義では、デジタル社会の根幹を支える強靱な国家の重要社会基盤としての情報通信基盤技術の今後の進化を議論する。
第3回
4月27日(水)
デジタル社会とインターネット
講師 |
東京大学 大学院情報理工学研究科 教授 |
インターネットは、地球上のすべてのコンピュータを共通のオープンな技術であるTCP/IPを用いて相互接続し、グローバルなサイバー空間を形成した。さらに、このサイバー空間は、物理空間と融合しデジタルツインを形成しつつあるとともに、インターネットが前提のデジタル社会を形成しようとしている。本講では、進化を続けるインターネットと未来社会の関係を議論したい。
第4回
5月11日(水)
デジタル社会とAI
講師 |
東京大学 大学院工学系研究科 教授 |
本講義では、AIの技術の現状と将来を概観し、それが社会にどのような影響を与えるかについて説明する。また、デジタル社会のなかでのAIの役割について議論する。
第5回
5月18日(水)
デジタル社会への向き合い方
講師 |
東京大学 大学院工学系研究科 教授 |
産業・事業・社会構造までをも変革するデジタルシフトが加速しつつある中、企業の経営戦略の中にデジタルを取り入れ、新たな価値の創出につなげていかなければいけない。「土俵にあがる」「気づきに繋がる多様性」「パイを奪い合うのではなくパイを広げる」などといった視点を持ちながら、5G、AI、IoTなどのテクノロジーに向き合っていくことが大切であることを述べる。
第6回
6月1日(水)
デジタル社会とビジネス・イノベーション
講師 |
東京大学 大学院情報学環 准教授 |
デジタル技術は、多種多様なビジネス展開を通じて社会経済に影響を与えている。それらの本質的影響への洞察を深めることは、今後の展開を見通し、対応していくためにも必要である。ここでは既存の枠組みが無くなり、要素が柔軟に組み替えられる「デフレーミング」の概念を手掛かりに、デジタル技術が事業ドメイン、ビジネスモデル、働き方などの諸側面に与える影響を考察していく。
第7回
6月8日(水)
デジタル社会と教育・人材育成
講師 |
慶應義塾大学 大学院メディアデザイン研究科 教授 |
産業に留まらず社会・文化・暮らしの全場面に変革をもたらす第5の文明刷新を迎え、教育も変化が求められている。これまでも技術の進展とともに教育も変化してきた。活版印刷の発明は教科書を生み出し、一斉授業という教育手法を確立した。20世紀には映画、ラジオ、テレビなどの新メディアが教育に利用された。21世紀、ITやAIは社会が求める人材像を変え、それがまた教育を刷新する。教育改革の現状を概観し、今後の教育のゆくえを考えたい。
第8回
6月15日(水)
デジタル社会と法制度・ガバナンス
講師 |
東京大学 大学院法学政治学研究科 教授 |
法制度は、歴史の発展を通じて鍛えられてきた、社会的価値を実現するための仕組みである。社会のデジタル化は、法制度に新たな課題への対応を迫る一方、よりよい価値実現のためのチャンスでもある。法が前提しまた構築する、政府や企業などのガバナンスのあり方の変容とともに検討したい。
第9回
6月22日(水)
デジタル社会と知的財産
講師 |
東京大学 未来ビジョン研究センター 教授 |
デジタル社会において価値を生み出す無形資産としては、伝統的な特許や著作権などに加えてデータやAI創作物などの重要性が高まっている。本セッションにおいてはこれらの新たな知的財産の特徴とデジタル産業におけるその利用実態に加えて、デジタル知的財産に関する各国の政策についての概論を述べる。
第10回
6月29日(水)
デジタル社会と行政
講師 |
東京大学 大学院情報学環 教授 越塚 登 東京大学 大学院情報学環 准教授 道方 孝志 |
将来のデータ駆動型社会においては、政府自治体は情報通信産業を支援したり規制する伴走者としてだけではなく、最大級のデータホールダーやサービスプラットフォーマーとして、またデジタル社会の中心的役割を担う存在として、より重要性が高まっている。本講では今後のデータ時代のデジタル社会と行政について論じる。
5月25日(水)
交流セッション
(オンライン開催)
参加者間のネットワーク構築のためのグループディスカッションを実施します。
講師 |
東京大学 大学院情報学環 教授 |
4月6日(水)
開講式
講師 |
東京大学 大学院情報学環 教授 |
7月6日(水)
修了式
講師 |
東京大学 大学院情報学環 教授 |
※講師ならびに講座内容は変更される場合があります。ご了承ください。
お申込み
受講生募集要項
- 塾生対象者
- あらゆる領域から本テーマに関心の強い法人ならびに個人を広く募集します。
- 定 員
- 300名程度
- 参加費
- 企業・法人、個人:5万円(+消費税)/人
大学生(短大・大学院を含む):2万5千円(+消費税)/人
※参加用のライセンスは原則として申込み者本人のみ有効です。複数人で参加される場合は、人数分の申込みをお願いします。
※請求書は2022年6月頃に申込フォームに登録されたメールアドレス宛にお送りします。
※大学生料金の対象は2022年4月1日時点で、大学生(短大・大学院を含む)の方です。
※大学生料金を希望される方は、「申込フォーム」登録後に自動返信メールが届きますので、そちらに記載されているアップロードURLに学生証をスキャンしたファイルを提出いただきますようお願いします。 - 締切り
- 2022年3月31日(木)
- 個人情報の取り扱い
及び注意事項 - ●申込みにより知り得た氏名、住所、その他個人情報については、塾運営業務を行うために利用します。また、同個人情報は、入塾者の教務関係や受講料徴収に関わる業務を行うために利用します。上記各種業務は、一部を本学より受託業者に委託して行うことがあり、受託業者に対して、委託した業務を遂行するために必要となる限度で、知り得た個人情報の全部又は一部を提供する場合があります。
●講義録を取りまとめて出版する場合があります。
●本募集要項の記載内容は変更される場合があります。 - お問い合わせ
- 東京大学社会連携本部 グレーター東大塾事務局
プログラムオフィサー:小引 康彦
〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1
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たくさんのご応募ありがとうございました。
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